福岡女学院中学校・高等学校の、塾対象学校説明会に行ってきました♪

昨年も参加したので、その時のレポートも参考にしてください。今年はダメでしたが、昨年は大学のほうの敷地にも入れて、食堂で昼食もできました。その時の写真も一部載せています。

https://ameblo.jp/kotosa-taro/entry-12625094466.html

敷地内に中学、高校、大学があるので、かなり広い!PayPayドーム約10倍の広さ!自然も豊かです。設立136年のミッションスクール。

この学校の特記事項 校長先生の挨拶でのアピールも

校長先生が今年から新しい方に変わられていました。私立の学校勤めを長年されてきて、大変多くの学校を回られたり、民間起業経験も持たれています。
最初のお話から、かなりの「やり手」という印象でした。これまでいろんな学校の立て直しをされてきたようです。
「この学校は必ず、さらに明るい方向に進みます!」と宣言されていました。

校長先生次第で、学校は大きく変わるので、この校長の元で、この学校も今後大きく変わるんじゃないかな〜と感じました。校長先生がお話しされていた、この学校のアピールポイントも含めて。

教育は人なり: 私学の強み、教師の多様性とポテンシャルの高さ

良い先生を多方面から引き抜いてきたりできるのが、やはり私学の強みです。校長が、各先生の良さを紹介されていました。生徒の声でも「先生たちが個性があって面白い」と書いている子がたくさんいましたよ。

・国語科の先生。他県から呼んだ先生で、特別進学クラスを担当。生徒へのアンケート評価が群を抜いて高い。
・理科の先生。ITに長けていてICT教育を推進中。理科読の講演をいろんなところで行う。今年は多くの予算をかけて学内のICT教育を推し進める予定。
・英語科の先生。「はないち」プロジェクト(キャリア教育)を推進
・美術科の先生。この学校が力を注いでいる芸術教育。美術工芸館での指導。毎年美大への進学者多数輩出。
・音楽科の先生。ぜひ体験レッスンを受けてみてほしい。
・体育科。今年から元Jリーガーの外部講師を呼ぶ

推薦枠が強み。系列大学を持つ。豊富な指定校推薦枠も

系列校として幼稚園から大学まであります。系列大学(福岡女学院大学・短期大学部、福岡女学院看護大学)への推薦枠があるので予定が立てやすいです。

教員になる人も多く、2020年度卒業生の教員免許取得者は164名、保育士資格取得者98名。この大学を出て教員になった方の、市での評判がいいそうです。

高校での看護科コースから看護大へ進めば、無理なく大卒看護師になれます。
看護大を狙う高校生は多いですが、意外とハードルが高いのが現状なので、これはとても有利です。看護師・保健師国家試験合格率はほぼ100%。開学以来10年連続就職率100%

航空業界への就職にも強いです。
大学院まで進めば、臨床心理士、公認心理師、学校心理士の資格も取れます。

系列大学に限らず、その他の大学に関しても、音大含めて指定校推薦枠をたくさん持っています。2021年現在で150校

21世紀型能力の育成 はないちプロジェクト

自分の好きなことや向いていることは何か、自分が将来どのように社会と関わるのか、といったことを6年間かけて模索しながら、キャリア発達を促す、この学校独自のプログラム。

忙しい学生生活の中で、学生が自分の将来について考えるというのは、何かしらのきっかけがないと難しいです。あっという間に高3になって(あるいは高2の文理選択で)、「さあどうしよう!」と慌てることもしばしばです。
学校側が、プログラムとして、自分の将来について真剣に考える機会を適宜与えてくれるのは、とても良いなと思います。

豊富なグローバル教育

短期留学、海外留学制度、海外研修など、充実。留学生も、様々な国から受け入れており、学生たちの留学生との日々のコミュニケーションが、英語学習に役立っているそうです。
多聴多読を重視していて、九州一の洋書の蔵書数! 難しいものばかりではなく、絵本やドラえもんの洋書なんかもありました。

福岡に2校だけの高校「音楽科」。力を入れる芸術教育。

中学1から様々な作品制作を行います。音楽は、生徒全員がバイオリン授業を受けます。
美術工芸館の教室のひとつ。中1の生徒が製作した自分の手のオブジェがずらり。
美術工芸館の中にある陶芸用の教室。ろくろや窯があります。

この学校といえば、高校の音楽科!
のみならず、学校全体として伝統的に”表現力を養う”芸術教育に力を入れています。美術工芸館が2棟あります。

工芸館、設備がとても充実していて驚きました。生徒さんたちが描いていたデッサン画も、どれものびのびとしていて、美術部の子たちが描くみたいに上手でした。こういった授業を通して、豊かな感性が育まれていくんだなと感じました。

美術工芸館のすぐ横には立派な藤棚があ理ました。春には見事な藤が咲くそうです。

プロの先生から教えてもらえ、美大進学者が多いのも特徴です。

こういった教育の影響もあってか、ここ数年で宝塚音楽学校への進学も4名いて、それぞれ舞台に立っているそうです。

 

高校のコースとその特徴

中高一貫校ですが、高校からは外部生を受け入れ、内部進学生との比率は1:1
外部生にとっては、高校入学後に内部生と仲良くなれるのかな?というのが大きな心配事ですよね。高校から入った生徒の声では、「最初は不安だったけど、内部生が優しく声をかけてくれてすぐに仲良くなれたから、全く心配する必要がなかった」との声がたくさん上がっています。心配なさそうですよ。

普通科進学クラス

<看護・医療コース>

系列の看護大学があるので、大学への進学が有利というだけでなく、高校在学中から、実習などで実践的な学びが豊富に得られます。

看護大学には、日本初のシュミレーション教育センターがあります。実際の臨床現場を再現した施設で、実践的なトレー二ングが受けられます。病棟だけでなく、在宅シュミレーションルームまであるのは驚きです。

<福岡女学院大学コース>

大学全入時代に入ってしばらくたちますが、昔と比べて大学進学者はかなり増えました。ですが、大学への進学を考えるにあたって、「とりあえず」「周りも行くから」などと、自分の将来をよく考えないまま、目的意識なく漠然と大学進学を決めてしまう子も多いです。そのせいもあって、大学生としての学力が伴っていない子、留年や退学に追い込まれる子が増えています。

大学と連携したプログラムでは、大学生になるということの意味をリアルに考える機会になります。自分の将来を段階的に考えていく、大学に行って何をするのか、どういう将来像を描くのか、そういったことを事前に考えておくことで、大学生になっても主体性を持って学べるようになりますので、こういったプログラムの意義は大きいです。

<私立文系コース>

指定校推薦枠を優先的に使えるコースになります。美大を目指す子もこのコースです。
指定校推薦の中には聖心女子、フェリス・・等々、昔は嫁入りを有利にするために人気だったお嬢様大学も連なってますね。時代が変わって、今は嫁入り云々・・というのはどうなんでしょう?(笑)

私立文系となっていますが、国公立も可能で、佐賀大など国立大学に進学する子もいます。

普通科特進クラス

どこの学校もそうですが、出来る子たちの集まりの特進クラスは、基本的に、「指定校推薦を使わずして自力で難関大を狙う!」ということになります。なので、勉強は大変です。

生徒の声では「朝課外や7限目の授業があったりと、正直勉強は大変。けど楽しい。」という声が多かったです。
私も高校時代、朝課外に7限目、帰ってさらに勉強・・と、毎日毎日エンドレス勉強のループを経験しているので、大変さはよ〜〜くわかります。若かったからできたことで、もうあんなことは二度とできない(笑)

合格実績としては、大阪大学、九州大学、筑波大学(はないちプログラムの成果)、等々、有名国公立が並んでいます。

音楽科

ソルフェージュ室もあり。
当然ながら、教室にピアノ、黒板が特徴的。

福岡女学院といえば、の、音楽科。校内見学では、ピアノやコーラスが聞こえていました。

音大の指定校推薦枠も持っています。東京藝大の合格実績もありますね!

音楽系の先生を目指す子も多いようです。中には、宝塚音楽学校に進学する子も。

楽器の専攻は、2021年は鍵盤楽器が76%とかなり多いですが、年によって大きく違うそうです。

 

入試情報

中学入試、高校入試に関しては、入学試験要項に詳細が載っていますのでそちらを参考にしてください。ここでは、中学入試に関して、入試要項に記載されていない、説明会で得たポイント(公表しても良さそうなもの)などをお伝えします。

中学入試

1月入試は、試験科目は国語・算数が必須で、その他選択科目(理科と社会を中心とした総合問題、英語、体育、音楽から1つ選択)で受験。

・英語は英検4級程度のレベル。今年、英語での受験者に下位層なし。
・体育は、体力テストあり。選択課題は、要項に載っていない種目でも、他に自分の得意な種目があれば、応相談。
・音楽も、要項に載っていない楽器でも応相談。
・前年度より受験者の平均点がアップ。今年総合問題での受験では、得点率45%未満は補欠または不合格。
国語と算数の得点率40%以上は欲しい。

中学受験なので特に、受験する子たちはしっかりと勉強して準備をしている子たちです。入試結果をみると、満点もいます。
たまーに、思い立ったように直前に中学受験を口にされるご家庭がありますが、中学受験も甘い世界ではないので、しっかりと準備をして学習習慣を積み上げていくことが大切です。受験期の過ごし方が、入学後の日々の取り組みの習慣性にも表れます。

当然といえば当然なんですが、国語と算数の基礎学力を重視されています。国語と算数は特に、普段からしっかり取り組んでおきましょう。

個性を大事にされている学校なので、「自分の得意をぜひ活かして欲しい」と、いろいろなスタイルでの受験方法を用意されています。試験教科として記載されていないものでも、もしも何か自分の得意なことがあれば、ぜひ気軽に相談して欲しいとのことです。

こちらの学校は、入試結果などの細かいデータも開示されていて、結構なんでも教えてくれます。
受験に関して、「とにかく気軽にご相談くださいね」という、いつでもウェルカムな姿勢です。放課後に相談会もされています。受験に関して色々教えてくれますし、親身に相談に乗ってもらえる雰囲気ですので、気になることがあれば学校側に問い合わせたり相談されてみるといいと思います。

奨学金制度

成績優秀者奨学金、特別奨学金、福岡女学院関係者奨学金、福岡女学院姉妹奨学金、など、多彩な奨学金制度が用意されています。聞き取れた情報を書いておきます。大体の目安として参考にしてください。

<中学入試に関して>
・成績優秀者奨学生A 得点率85%以上
・成績優秀者奨学生B 得点率80%以上
・成績優秀者奨学生C 得点率70%以上
<高校入試に関して>
・普通科専願 特別奨学金A Fスコア60以上(あとは聞き逃しました・・)

基本的に、奨学金の対象者は、年間欠席日数が10日以内という線引きもあり。

 

生徒の声

この学校の説明会の配布物といえば、これが楽しい!在校生の直筆の声です。

学校として、これを生徒に書いてもらって、外部に配るというのは、相当自信がないとできないと思います。
私は昨年も、これをとっても楽しく見せていただきました♪
正直な声なので、中には「12時にお昼休みに入るので、お腹がすかずに済む!」といった、クスッと笑ってしまうような面白い感想も。

この生徒たちを通して、学校の校風がよく見えてきます。この冊子でたくさん見かけるのは・・

・食堂が美味しい
・講堂が広くて綺麗、毎朝の礼拝でパイプオルガンが聞ける
・バイオリンが弾ける
・制服が可愛い
・部活が強い
・広い
・先生方の個性が強くて楽しい。優しい。生徒一人一人を大事にしてくれる
・女子校は怖い、イジメがありそうというイメージがあったけど、みんなとても優しい。仲がいい
・内部生、外部生すぐになかよくなれる。内部生が優しく声をかけてくれて、仲良くなれる(外部生の声)
・人数が少なめなのでのびのび過ごせる
・朝課外や7限目があったり大変だけど、とても楽しい(特進クラスの声)

といった感じです。リアルな声なので、校風がよく見えてきますよね!


後輩の皆さんへのアドバイスのところでは、

・受験勉強はとても大変だけど、入学したらとても楽しい女学院生活がまってるから、頑張って!(中学生)
・外部生でも友達は必ずできるから大丈夫!

といった声が多いです。

 

女子が気になる制服とトイレ

生徒の声の学校自慢に、制服が可愛いという声、トイレが綺麗という声も多いです。

 

私が思うこの学校の良さ、この学校に合いそうな子

学校全体の雰囲気として、広々としていていたるところに木々がたくさん、ピアノや歌が聞こえてくる、美術作品がたくさんあるなどから、五感が刺激されるのと、フワっと明るい感じがしています♪
すれ違う学生さん達も同様に、落ち着いていて和気藹々とした雰囲気です。

こちらでは毎朝礼拝が行われていることも、大きな特徴です。

こんな大きなパイプオルガンの演奏で賛美歌を歌って、聖書のお話を聞くようです。
こういう習慣が、黙想と同じように、心の穏やかさに繋がっているのかなと思います。

芸術教育では感性が磨かれますし、精神面の教育にとてもいい環境だなと思いました。

こういったことは、受験を考える上では一般的にあまり注目されませんが、情緒の安定はこの時期の子たちにはとても重要な要素になりますから、私はここがとても大きいと思います。
だから、外部生が入ってくるときに内部生の方から優しく声をかけてすぐに仲良くなるとか、みんな仲がいいとか、生徒同士の関係性がとてもいいんだと思います。
生徒の声から、特進クラスでも、競争意識よりも仲間意識のほうがあるんじゃないかと想像します。

音楽科のあるミッションスクール、というのが大きな特徴ですが、音楽に興味のある子はもちろんのこと、芸術面、看護系の医療職、学校教員、などに進みたいと考えている女子に特にオススメかなと思います。


私は五感をビシビシ刺激されるようなものが好きで、美術館や博物館に行くのも好きなんですが、この学校の美術工芸館をはじめとして、美術教育の環境の良さに惹かれました。芸術面に興味の高い子は、美術工芸館は一見の価値ありです!

また、生徒数が多くなく、一人一人に手厚いというのは、私立の良さです。
大人数は苦手、ガチャガチャした環境は苦手、という子にもいいかと思います。

そして、こちらは女子校です。女子校への向き不向きというのはよくよく考える必要があります。

もともと女の子同士でいるのが好き、男子はいなくていい、女の子だけといたほうが落ち着く、というタイプにはとても合うと思います。

一方で、性格的にサバサバしていて、男子とも分け隔てなく友達になれる、男の子といても全然平気、というようなタイプだと、女子だけが集まることで生じる、キャッキャした空気感や女子特有のいろんな行事ごとに、苦しさを感じるかもしれません。

そのあたり、自分の気質をよく照らし合わせて考えましょう。

 

オープンスクール 講座など

こちらの学校は、学校に入る前、受験前からすでに手厚いです(笑)。
受験生のためのイベントがたくさん準備されています。

オープンスクールはもちろんですが、受験を考える場合は、その後の入試説明会や受験講習会などは必ず参加しましょう。

「なんでも気軽に相談してくださいね!」というスタンスなので、思い切って色々聞いて見ても大丈夫かと思います。

 

まとめ

この学校は、ミッションスクールとしての伝統の女子校ならではの特徴がたくさん出ていて、普通高校を出た身としては、いろんな光景が見られて楽しかったです。

説明会での最後の動画の中で、「教師自身が日々を楽しむ姿を見せること」というフレーズが出てきたんですが、私は、学校のこの姿勢にとても共感しました!
私も常にここを意識して、生徒たちとレッスンを楽しんでいます。

学生時代にどんな大人と関わるかはとても重要です。親御さんと同様、学校教師の「あり方」は、そのまま生徒に伝染します。
生徒たちから「学校の先生が毎日疲れ切ってる」「学校の先生は毎日事務的に仕事をこなしてる」なんて話しを結構聞きます。生徒の観察眼は鋭いです。
そんな先生の元で日々を過ごしている生徒は、自分自身の将来を悲観的に想像しがちになります。
ですから、子どもを導く役割にある大人は責任重大!

教わるなら、自身が毎日生徒たちとの関わりを楽しんでいる、そんな先生たちから学べるといいですよね!

オープンスクールなどでは、実際の先生方の雰囲気を感じてみるといいのではないかなと思います。

 

福岡女学院中学校・高等学校のレポート、いかがだったでしょうか?
配布資料や情報をたくさんいただいたので、かなり長くなりました。(頑張った・・笑)

皆さんにぴったりな学校選びに、なにかお役に立てると嬉しいです♪