目標地点は受験突破のその先、
「自分で自分の人生を切り拓き、自ら幸せになれる力」を身につけた社会人になるための、総合的な教育支援を行っています、
プロ家庭教師/教育コンサルタントの三宮です♪
本日は、筑紫野市にあります、
九州産業大学付属 九州産業高等学校
の、塾対象学校説明会レポートです♪
間違われやすい、九州産業大学付属九州高校とは別ですので、お間違いなく。
ここは何といっても交通の便が非常にいいです。
西鉄紫駅(徒歩1分)、JR二日市駅(徒歩6分)から近くて、久留米地区の、明善高校を受けるような子たちも通学してくる進学校です。
で、生徒数の多さ!
生徒数2000人越え(2125名)、全54クラスの、マンモス校です!
1クラスは多くて40名。
令和4年度の入学者(1年生)は763名(普通科686名、機械科77名)です。
これだけの人数のいる学校ですので、体育祭も大変。
2日に分けて開催しようかという案もあったけど、生徒達にこのコロナ下でもひとつでも多く思い出を作ってほしいと、今年は思い切ってPayPayドームで行ったそうですよ。1800人くらいの保護者の方が見にこられたとか。
こちらの学校は、特に現役合格にこだわっていて、年々進学実績を上げ続けています。
なので、説明会には今年も大変多くの塾の先生方の参加があり、大注目されているのがうかがえました。
説明会では毎年、他校との比較も含めて、あらゆるデータを細か〜く提示してくださいます。
学校・クラス構成の特徴などは、昨年のレポートを参考にしていただくことにして、今回は近年の推移、今年の特記事項、進学実績などを中心に綴っていきます。
昨年のレポートはこちらです。
https://sannomiya-s.com/uncategorized/schoolreport-kyusanhighschool.html
目次
普通科
スーパー特進クラス・特進クラス・準特進クラス・進学クラスの4クラス構成です。
スーパー特進と特進クラスは、ほぼ国公立型。
・スーパー特進:半分以上が、筑紫丘・明善あたりを受けたような子たちで、第2希望でこの学校に入ってきています。専願は38%
・特進:筑紫丘・春日・明善あたりを受けた子たち。専願は49%
準特進クラスと進学クラスは、ほぼ私立型。
・準特進:筑紫中央・春日・福翔・福岡中央あたりを受けた子たち。専願は57%
・進学:筑紫中央・福翔・武蔵台あたりを受けた子たち。ここになると、専願はなんと72%
県立志向がまだ強い福岡では、私立の進学校であるこの学校に来るきっかけが、第一志望の県立高校が不合格だったから、という子たちが結構います。
特に、上のクラスになるとその傾向が強くて、スーパー特進になると、半分くらいは第2希望で入ってきた子たちになります。
進学から準特進クラスへの育成力
こちらの学校は、生徒が入学した後の、学力の育成力に自信を持たれています。
進級時のクラス移動では、令和3年から4年度、2年生のうち
進学→準特進 96人、準特進→特進 8人、特進→スーパー特進 10人
と、上のクラスへ移動している子たちがいます。
進学から準特進へ上がってる子たちがとても多いですよね。
さらに、スーパー特進/特進では、現3年生の進研模試の、1年間の偏差値推移の上昇率が、他の高校と比べても高いです。
上位クラスは、受験時に他の県立進学校が僅差で不合格となった子達が多いですから、元々の学力が高い子たち。悔しさもバネにして、この学校で鍛えられて頑張っている様子が伺えます。
現役合格にこだわった、伸び続ける進学実績
生徒の学力の育成力と同時に、現役力に自信を持たれています。
この春卒業の生徒は、
国公立大学合格者173名。うち、九州大学17名、大阪大学3名。
国公立大学現役合格率97%です。
私立大学合格者1394名。うち、MARCH・関関同立の難関私大合格者60名。
私立大学現役合格率98%です。
そして、地元福岡の人気私大合格者は、
西南学院大学236名 福岡大学434名
どちらも過去最多の合格者数で、年々伸び続けています。
特に、準特進からの合格者が昨年より増えています。
九州産業大学の付属高校ですから、当然、九州産業大学の指定校推薦枠はかなりありますが、福岡のこの2つの大学の指定校推薦枠は多くはありません。
西南学院大学9名。福岡大学17名です。数年前までは福岡大学の指定校推薦枠は0だったそうで、これでも増えてきたそうです。
西南・福大に、指定校推薦以外の、自力受験で、これだけの人数が合格していることになりますね!
九州産業大学の合格者は186名。付属高校推薦入試合格率100%
令和4年度の、この大学の全国の受験生に対する入試分析では、
一般入試合格率33%
学校推薦型選抜合格率63%
ですから、九産も、今は簡単には入れない大学になっています。
この状況で、付属高校推薦枠があるのは強いです!
関西地区大学訪問を実施
こちらの学校は、地元福岡の大学進学希望者がとても多いですが、今年は、初めて、関西大学・同志社大学・京都大学・大阪大学の大学訪問を実施したとのことです。
全クラス対象で希望者のみになりますが、通常のオープンキャンパスとは違う、独自のプログラムで大学見学ができたようです。
今後、関西方面の進学を視野に入れる生徒が増えるかもしれませんね。
機械科
普通科が、ザ、進学校という感じで、とにかく大学目指して勉強に明け暮れる一方で、
面白いことに、この学校には機械科が存在しています。
機械科では、あらゆるジャンルの実習をして、自分の興味関心を明確にして将来の方向性を描けるようにしているそうです。
今年の卒業生85名の進路データでは、
就職が73%、専門学校などへの進学が26%
公務員になった子が1名
機械科の卒業生は、一人あたり平均12個の資格を取得しています。
85名の生徒に対して、求人数がすごいです。
県内求人数:840
県外求人数:824
選び放題です!
主な就職先は下の通り。世界の安川電機も入っています。
進学先は、建築・デザイン系、情報ビジネス系、自動車整備系、などの専門学校など。
大学は、九州産業大学・西日本工業大学・久留米工業大学・日本大学などに進学してはいますが、ここで注意。
こちらの高校の機械科は、大学進学を目的としたカリキュラムはないそうです。
「微積の授業ないです。大学受験は大変だし、大学に入ってからかなり苦労すると思います」
と、話されていました。正直に伝えてくださったなと思います。
あとでパンフレット見たら、1年次の時間割が載っていましたが、実践力を身につけるためのカリキュラムといった感じ。
確かに理系学部の大学受験は難しいです。
微積(数II・B)等がないとなると、大学進学を考えるのであれば、どこか別でそのための勉強をする必要があります。
こちらの機械科から工業系の大学に行った子は、
事前に学校以外で猛勉強したか、何とか受験科目絞って受験突破して、入ってから数学・物理あたりで相当苦労しているか(容易に想像できます)・・、どちらかではないかな〜と思います。
行く高校、コースによっては、大学受験したいけど、学校では受験に必要な科目の授業がないというパターン。これ、ちょいちょいあります。通信制高校でもよくある。
で、家庭教師の依頼になったりするんですよね。
私の経験上、特に数II Bあたりが多いですが、大学のしかも理系学部でそれやってないと、仮に入れたとしても、地獄です。授業に全くついていけません。
なので、大学進学を希望する場合は、大学に通ればいいではなくて、入ってからのことも考えて、どこか他所で、そのための科目の勉強をする必要ありです。
なので・・
こちらの機械科は「卒業後の就職に強い!」と思っておくと良さそうですね。
入試概要
専願入学者割合の拡大、志願者数の増加
年々専願での入学者が増えています。
そして、こちらの高校は、12年連続2000名以上が受験する学校ですが、令和4年度は2373名が受験。昨年より141名増加しています。
すごい数ですよね。受験費用だけでかなり入ってきてるんじゃあ?(笑)
学校としては、普通科の入学者を絞らないといけないということで、進学クラスあたりで入口のラインを上げる動きがあるようですよ。
フクト目安での参考得点率は
スーパー特進80%
特進70%
準特進60%
進学50%
機械40%
あくまでも目安ですが、今の自分がどのクラスを狙えるか、参考になると思います。
入試問題は部分点あり
記述式などは、部分点があります。最後までは分からなくても、
わかるところまで、とにかく粘って何かしら書く!
これ、重要です。
受験者数が多ければ多いほど、1点の差が合否を分けたりします。
この学校のように細かくクラス分けがされている場合、どのクラスで合格するかによって、奨学生の区分も変わりますし、いざ受験後にどの学校に行くかを決める際に大きく影響します。
1点の重みをよくよく理解して、時間ギリギリまで集中して問題を解くようにしましょう。
学業奨学生
昨年と同様ですが、今年得た情報として、
入学後に成績が上がれば、進級時に奨学生の適応になることもあり、各学年20名くらいが新たに適応されているそうです。
オープンスクール
こちらの学校に関しては、かなりの人数が受験する学校です。
オープンスクールに関しては、先着予約制で、定員が設けられています。
次回のオープンスクールは、10月8日(土)ですが、
予約受付開始が、9月26日(月)の17時!
2〜3時間で埋まるようなので、時間になったらすぐに、HPの申し込みフォームから申し込みです!!
ナイトオープンスクールは、9月30日(金)の分は予約が埋まっているとのことで、
次に申し込みが可能なのが10月21日(金)の分です。予約受付開始の日程などはHPでご確認を!
とにかく、ここのオープンスクールに行こうと思ったら、申し込み開始日と時間を意識しておきましょう。
ちなみに、参加すると過去問もらえますよ♪
感想とまとめ
うちのご近所さんの高校で、とにかく、交通の便がいい学校です!!
説明会の会場がいくつかに分けられていて、「一体どれだけの塾が参加してるんだろう?」ていうくらい、説明会への参加者が多い学校で、相変わらず人気のほどが伺えました。
説明会の資料やデータも細かく大量に出されているし、
マンモス校の強みを活かしたデータの見せ方も、とっても上手です。
数年前に一度だけ、学内見学ができましたが、とにかく生徒の数が多い〜!
スーパー特進と進以外は、1クラス40名くらいになるので、教室内もみっちり。
ちなみに、機械科は見学したことないので、生徒さんたちの様子など全く分かりません。
すぐ近くに、西鉄紫駅が出来て通学しやすくなったことでさらに生徒が増えた、というようなことも耳にしました。久留米・佐賀方面の子たちも通いやすいですよね。
登下校の時間になると、紫駅周辺はとにかくこの学校の制服姿で溢れかえってます(笑)
この人数の多さは、個人の感じ方が分かれるところですので、検討する子はオープンスクール等で体感してみてください。
私立の、大学の進学を目的とした普通科は、どうしても第2志望で来たという子たちが多くなります。
スーパー特進・特進あたりは、地区トップの県立高校に行けずに来た子たちが、大学受験でのリベンジ目指して頑張って、の、あの進学実績じゃないかな〜?と思います。悔しさは、大きな力になりますから。
とにかく、少しでも上の難関大学を目指して、熱心に勉強を頑張りたい!鍛えられたい!という子は、狭き門ではありますが、スーパー特進・特進あたり狙い目かと思います。奨学生制度も充実してます。
そして、準特進になると、西南・福大が射程圏内になりそうですよ。
また、夢の実現の過程で、九州産業大学への進学を考えている子にとっては、第一候補となるかと思います。
ここで、この大学に関して・・
相変わらず、昔の感覚で、「九産くらいは」と考えている人がいるんですが、その感覚でこの大学を受験すると、間違いなく痛い目にあいます(笑)
九産大の芸術学部、一度生徒とオープンキャンパスに行きましたが、施設・設備が本当に圧巻でした。あそこにしかない設備もあります。
経済学部・工学部・芸術学部で、学部を跨いで介護用ロボットを手掛けたりと、学生たちの活動が素晴らしかったことを記憶しています。
また、近年新しい学部が誕生していたり、時代に合わせて発展しています。
福大と並んで九州で勢いのある私立大学です。
こちらの高校では大学合格者数がかなり多く出ていますが、母体数の多さも忘れてはいけません。割合ではありませんので、そこは要注意。
説明会でも話されていましたが、この学校の生徒さんは、地元志向の強い子たちが多いようです。
学校としては、もっと関西圏の大学を狙う子を増やしたいとの思いから、初めて関西地区の大学訪問を実施されたようですから、今後は学校全体として、もっと大学受験校の地域が広がってくるかもしれませんね。
また、時間割に関しては、昨年から、朝課外なし、原則16:30終了で、その後は生徒たちの自主的な活用時間になっています。
進学校あるあるの「大学に行きたかったら部活はできない」ということはありません。
部活も十分参加可能です。
卒業生に、梅野雄吾プロ野球選手、DRUM TAOの河津晴喜さんがいらっしゃるようですよ。
説明会では部活動の詳細についての話はありませんでしたが、部活に熱心に打ち込んで、その先に進む人もいるかもですね。
16:30以降の自分達の時間が増えているぶん、大学進学に関しては、多くの生徒が塾(予備校)や家庭教師を活用していることが考えられます。
それも踏まえての大学受験、と思っておきましょう。
機械科は、授業風景など見たことはないですが、昔の工業・農業系の高校のイメージとはかなり変わってるんじゃないでしょうか?
求人数もびっくりするほど多いですし、内定率は8年連続100%
安川電機は「お〜〜〜っ!」ってなりました。
大手の就職先もけっこうあるようですし、
オープンスクールで実際の様子を見てみるといいかと思います。
九州産業大学付属九州産業高等学校の、説明会レポート、いかがだったでしょうか?
みなさんの学校選びの参考になると嬉しいです♡