福岡市内にあります、
東福岡高等学校 東福岡自彊館中学校の、塾対象学校説明会に参加したので、そのレポートです♪

ここは、今では絶滅危惧種となってしまった、貴重な男子校
スポーツでもかなり有名ですよね!

スポーツだけでなく、「文武両道の男子進学校」の旗印のもと「現役大学合格」にこだわっている、進学実績も高い学校です。

 

今年は、緊急事態宣言の発令中につき、説明会がオンライン開催に変更になりましたので、得られた情報は少なめです。

 

昨年は、リアルで学内の見学までさせてもらえたので、昨年行っておいて良かったです!生徒たちの様子を含めて、学内の雰囲気を体験することができました。

昨年の説明会のレポートブログのほうが、学校の校風もわかると思いますので、そちらも参考にしてください。

https://ameblo.jp/kotosa-taro/entry-12635450329.html

この学校の特記事項

男子校としての良さ

女子校に特有の良さがあるように、男子校にも特有の良さがあります。
思春期の男子は、女子以上に異性を意識する子も多いかと思いますが、どうかすると、色気付くことで学生生活に支障が出ることもしばしばです(笑)

男子だけだと、人目を気にしなくていい、カッコつけなくていい、気が楽、という良さがありますから、素を出して様々なことに挑戦ができる、上手に失敗ができる、という学びの環境になるようですよ。
昨年の校内見学では、生徒たちは確かに共学の男子よりも、「ウェーイ♪」って感じで皆和気藹々、伸び伸びしていて楽しそうな雰囲気でした。

男子校や、共学だけど男子クラスだったという人が、「女子がいなくてさみしいけど、野郎ばっかりは、その特有の楽しさがある」というようなことをよく言われますよね。

男女別学の、成績向上の優位性を示すデータもあるようです。

そういうこともあってか、在学中の生徒の伸びに、学校として絶対的な自信を持たれています。

人間力の育成に力を入れた文武両道の教育

東福岡といえば、以前私はスポーツの名門校というイメージを持っていました。
実際に、サッカーの長友選手をはじめ、この学校から多くのスタープレイヤーが出ていますよね。

昨年見学させていただいた、ビクトリーロードは、ホントすごかったです!(昨年のレポートにあげてるので見てみてください)

なんですが、意外にも、部活動に特化したコースやクラスはなく、進学に重きを置いた、「学業あっての部活」という学校の姿勢です。
このため、遅くまでやっているのかと思いきや、部活動は19時には必ず終了だそうです。

進学実績の高さと、部活の強さ、この裏には、この学校が重要視している「人間力の育成」があると思います。

こちらの学校では、学習指導と併用して、挨拶、時間を守る、身だしなみ、素直さ、感謝、思いやり、といった、基本的なことから体得させ、社会で通用するルールやマナーを持った人材に育てることを目標としています。

高校1年次には「ヒガシの軌道に乗る」ために、生活面・学習面で中学校時代のルールを東スタイルへ変えていく、自分の学習机と親友になる工夫がたくさんあるそうです。
「中学4年生から高校生へ」と表現されていました。

たまに、「勉強さえしていればあとは何してもいい」といった、IQの養成に特化した勘違の教育を施すところがありますが、そことは大きく違い、なおざりにされがちな「EQ」の養成にしっかりと力を入れられています。

こういうことが背景にあって、図書館もとにかく充実していて、生徒に読書をしてもらう工夫も。オススメのコーナーには、学生時代にこんなのを読んでおくといいよね、と思うような、心を磨く本もたくさん陳列されています。

高校3年の受験まで成長の設計図があって、部活動を含めて、脈々と受け継がれている東のレールがある印象です。

3年間の伸びが絶対的な自信の進学実績と東大会の設置

東のレールで、人間力の育成をベースにしての学習指導で、3年間の伸びに絶対の自信を持つ学校です。

特進英数コースだけでなく、特進、進学コースでも、入学後の伸びがすごいです。中には偏差値が20近く伸びている子も。

体育部生も、部活に明け暮れて勉強が疎かになっている訳ではなく、体育部生の、英数コース、特進コースは100%、進学コースの87%が大学に進学しています。部活するにも、大学進学が絶対という感じです。

私立の学校なので、県立のトップ校の合格ができずにこちらの学校に流れ着いた子もいますが、そういう子も、この学校で成績伸ばしてリベンジ。難関大学の合格を手にしているようです。

福岡の私立あるあるで、こちらの学校も、専願での志願者が年々増えています。

私立の強み、指定校推薦枠も豊富で、関東、関西の難関大学を含めて181大学、904名の指定校推薦枠を持っています。

 

さらに、今年度から「東大会」が設置されています。RKBから取材されたそうですよ。
現役東大生とZOOMで繋いで、時期に応じた学習法の説明、東大の過去問の解説、東大生による二者面談などが行われているそうです。リアルドラゴン桜ですね!

一見すると、まるで雲の上の手の届かない存在であるかのような、現役東大生との接点を持たせることで、「もともと天才ということでもなく、この人たちも努力して東大に入ったんだな。」と感じてもらい、東大をもっと身近に、受験へのモチベーションをさらに上げてもらう意図があります。

費用負担なし、特進英数コース以外の生徒でも、もっと勉強を頑張りたい!という子は参加が可能だそうです。
そのうち東大合格者が出るかもしれませんね。

 

コース構成と特徴

高校は、特進英数コース、特進コース、進学コース、に別れています。

今回はオンラインで短時間の説明会でしたので、特進英数コースと、自彊館中学校の、重点事項を載せていきます。

詳しいコースの説明は、学校のHPなどをご覧ください。

東福岡高校 特進英数コース

英数コースの目標は
・九州大学以上の国立大学合格
・一人一通、国立大学の合格通知を手にして卒業
となっています。

その目標の通り、九州大学以上の国立大学合格者は40%、で、その他含めて国立大学合格が98%皆国立大学に進学します。

英数コースは設置から25年(27年だったかも汗)で、コースとしての経験豊富で、これまでの戦略の蓄積があり、それが先生方に伝わっているそうです。

さらに、3年間担任が変わらず、生徒一人一人の性格や個性を把握した上で、親身に手厚く指導がされることで、結果に繋がっているようです。

国立大学を目指すコースなので、私立対策は一切行われません
国立対策と私立対策は、学習方法も戦略も全然違ってきます。生徒によって、国立向き、私立向きというのもあります。

ですので、入学時には特進英数コースに入っていたけれど、実は私立向きだと判明する生徒に関しては、2年進級時に、戦略として特進コースに転コースして、私立の難関大を目指すことも可能です。生徒の個性に合わせての、そういう柔軟さもあります。

自彊館中学校

・未来を生き抜く人間力を育てる
・未来につながる進路保証
この2つが柱です。

男子だけの中高一貫校の教育環境で、人間力の育成に力を入れています。

生徒たちは皆のびのび、失敗しても大丈夫と、たくさんのことにチャレンジしながら成長できる環境です。

生徒たちの学校生活満足度は95% 楽しい!がキーワードです。

授業中のスライド写真では、皆が「ハーイ!!」と手を上げていましたが、ヤラセではなく、皆がこんな感じでのびのびとしているとのことです。

確かに、昨年の見学の際にも、そういう印象でした。

朝は、毎日読書からスタート。
授業は習熟度別で、保護者の方からの評判がいいそうです。

6年間に渡るきめ細かい指導で、大学現役合格率が93%です。

入試情報

偏差値などの情報は、説明会に参加した先生方が塾内に留めてください、との学校側の意向なので、こちらには載せません。個別の進路相談を受けられるご家庭に、必要に応じて個別にお伝えします。その他、入試制度に関しては、HPに記載の通りです。

私が思うこの学校の良さ、この学校に合いそうな子

今では超貴重な男子校。男子だけの良さというのは、時代が変わっても存在しているんだと思います。

こちらの学校は特に、「人間力の育成」にも力を入れていて、社会で通用するルールやマナーなど礼儀の類、今の日本人が失いつつある、「躾の教育」が、この学校の建学の精神に入っています。これは、今重要視されている、EQの教育にも関連しているかと思いますが、その教育のあり方が、昔から変わらずに連綿と続いているようです。これは、伝統校の良さかと思います。そしてそれが、結果に繋がっているのかなと感じます。

IQとEQのバランスが悪くて、社会に適応できていない社会人がいます。学生にも、成績はいいけど、このままだと社会人になれない、危険!という子も結構います。そいういう子達にたくさん出会っている私は、人間力の育成の大切さを痛感しています。

人としてのベースの教育も大事にしたい、と考えられている親御さんは、魅力を感じられると思います。

こういった伝統校は、学校として団結が強い印象があります。おそらく卒業しても、同校の先輩後輩関係が密で、それによる人脈形成も盛んではないかと想像します。

異性がいると意識しやすい、落ち着かない、男子ばっかりがいい!というような子はもちろん合いますよね。

また、環境による影響を受けやすい子、一定のレールがあるほうが安心して進めるというような子は、この学校の教育のレールに乗ることで、自然と人間力を身につけられ、周りの仲間と共に切磋琢磨しながら、上を向いていけるのかなと思います。

HPによると、高校生の満足度も90%以上で、全校年間出席率が99%って、今の中高生事情を考えると驚異的だと思います。
楽しいから足が向くって、ホントそうだろうなと思います。学校は毎日行くところです。仕方なしにしぶしぶ通うのと、楽しくて自然と足が向くのとでは、全然違いますよね!

スポーツでこの学校に行きたい!と考えている子もいるかと思いますが、スポーツだけやっていればいいという学校ではないことは注意です。勉強が大前提ですから、両立する覚悟が必要です。

 

オープンスクール

今後のオープンスクールが、10月23日11月20日に予定されています。

こちらの学校は、オンラインに変更になったりしていますので、今後も変更がある可能性があります。随時HPなどで確認してください。

まとめ

女子校に行った後に男子校に行くと、全く別世界ですし(笑)、
県立と私立、創立〇〇年の伝統校と新しい学校、など、本当に学校のカラーが違っていて、興味深いです。

前回の雙葉(女子校)のように、先進的なことをどんどん取り入れていることを強みにする学校がある一方で、東福岡(男子校)のように、連綿と受け継がれる伝統教育の良さを強みに持つ学校もあります。
この2校は連日参加の説明会だったので、とても面白かったです。

どの学校に行っても、その学校の良さがあります。
どの学校が良いかは、「その子にとってどうか。その子に合うかどうか」
ここに尽きると思います。
親御さんにとっての、いい悪いとはまた別です。

また、行く子本人にとって、その学校のプラスの面とマイナスの面、両面が必ず存在します。
それを理解した上で、マイナスの面をカバーする工夫をして、自分にとって一番ベストな学校を選べるといいんじゃないかな?と思います。

こちらの学校は、今回、緊急事態宣言の発令で、説明会がリアルからオンラインへ変更。学校側の対応として、配布資料などの開示は禁止とのことでしたので、レポートとしては情報が限定的になりました。昨年の学校説明会レポートは、学内の様子なども載せていますので、そちらも参考にしてください。

皆さんにぴったりの学校選びに、何か参考になると嬉しいです!