太宰府市にあります、筑紫台高等学校の、塾対象学校説明会に参加してきました♪

太宰府天満宮のすぐ近くの高台にあるので、太宰府天満宮に行かれる方はご存知な方も多いかと思います。
こちらの学校は、敷地が広いのと、校内からの眺めが素晴らしいです。教室からも、図書室の学習スペースからも、至る所から遠くの山々が見えて絶景です。この景観が、学校全体の開放感を増幅させています。

都会にある学校とはまた違った良さがありますね〜。

なんでも揃った都会が好きなタイプと、人混みや狭っ苦しいところは苦手で解放的なところが好きなタイプ、そのどちらかでも、学校の雰囲気の好みが分かれると思います。
意外とこういうのも大事だったりします。

こんなところで自己学習ができたら、勉強しすぎて鬱々した気分になりがちな受験前・・も、気が晴れそうです♪

今年はコロナ下での説明会で、取れた情報は少なめです。
一昨年の説明会レポートでは、もっと詳しく学校の様子、生徒たちの雰囲気などご紹介しています。参考になると思いますので、気になる方はそちらも参考にしてください♪

2019年説明会レポート(学校が広告塔だと言われている、生徒さん達の様子も見れます)
https://ameblo.jp/kotosa-taro/entry-12537014614.html
2020年説明会レポート
https://ameblo.jp/kotosa-taro/entry-12635890568.html

この学校の特記事項

どんな個性にも柔軟に対応する学科とコース編成、面倒見の良さ

普通科アドバンス・特別進学・進学・情報の4コース)、総合学科調理・スポーツ科学・福祉保育・公務員進学・ものづくりの5系列)、工業技術科の、3学科9コース・系列編成で、大学・短大・専門学校進学、就職と、生徒一人一人の適応に合わせて幅広く対応できるようになっています。

1つの学校に、大学を目指して勉強を頑張る子、自分の好きなことに没頭する子、就職目指して資格取得を頑張る子、いろんな子がいます。
教室で教科書開いて熱心に勉強している子たちがいるかと思えば、作業服着て実習している子たちがいたり。
木工細工があったり自動車があったりボートがあったり、小さい子たちのための製作物があったり。

実に様々な風景があります。

どんな子でも、必ず自分に合うものが見つかりそうです。

また、「うちは、先生と生徒との距離が近く、大勢の中の一人というように埋もれるようなことがありません」と毎年言われていますが、先生と生徒との距離感の近さは、学内見学を通して私も実感しています。

 

また、資格取得を後押しする環境もあり、狙える資格が豊富です。
難関国家資格を含めて、卒業までにいくつもの資格を取得する子もいるようです。
今年度は情報コースから、応用情報技術者(合格率20%前後)の合格者も出ています。

資格をたくさん取っておくことで、その先の進学先の学費を下げるということも意識されているようです。

学校が常に工夫と改善を図りながら、時代の変化とそれぞれの生徒のニーズに合わせて対応されていますし、非常に面倒見がいい印象です。

総合学科の、系列を跨いだ授業選択制度

総合学科、スポーツ科学系列以外の4系列(調理・福祉保育・公務員進学・ものづくり)については、1年次の前半で全系列を体験して、自分の興味や適正を見極めてから、2学期で1回目の系列の選択になります。その後も、進級時に系列変更OK、自由選択科目は系列に関係なく選択OKと、非常に柔軟です。

個人的に、この制度が、とてもいいなと感じています。

中学生の段階で、将来の方向性がはっきりできていない子は多いです。
学校と自宅との行き帰りばかりで、体験・経験値の浅い状態では、「自分の将来を考えろ」と言われたところで、イメージが湧かないのも当然です。

自分の将来がよく分からないという子にとっては、まずはいろんな分野で沢山の経験をしていくと、自分の興味関心・適正が見えてくるようになると思います。

経験は宝です。

事例として、最初は福祉保育系列でいろんなものを作ってデザイン的なことをやって、その後調理系列に変わって、そのデザインセンスを活かすようになった子や、楽しくて3年間ものづくり系列にいた子が、それを活かしつつ保育系の進路をとった子・・、というのを紹介されていました。

こんなふうに、興味のあることをやるうちに自分の将来の方向性が見えてきたりします。最初は漠然とこれかな?と思っていたことが、やっていくうちにやっぱりこれだ!と、違った方向に向かうことも良くありますから、臨機応変に選択ができるという環境は、とてもいいですよね。

自己学習環境の充実

家ではなかなか集中して勉強できないから、と、外の学習スペースを活用したくなる学生は多いですが、学校の授業時間外での自己学習の場所の確保に苦労している子が、福岡には沢山います。勉強禁止の図書館やカフェが意外と多い印象です。

受験を考える上でも、自己学習がどれくらいできるかが鍵になりますから、学生たちにとってこれは大きな課題です。

こちらの学校では、学習ルームを、平日はもちろん日曜日にも開放していて、自由に勉強ができるようになっています
放課後にはこの学校を卒業した九大生など、大学生サポーターが常駐していて、質問し放題です!このシステムは本当にすごいなと思います。

教員の放課後の個別指導も受けられますし、今はタブレットを生徒たちが持っているので、先生にタブレットを介して常時質問したりもできるそうですよ。

かなり恵まれた自己学習環境だと思います。

ちなみに、近くのイオンモール筑紫野では、学生の長期休み期間に合わせてホールを学習スペースとして開放しています。地域的にも、福岡市内と比べて太宰府・筑紫野地域は、学生たちに優しい印象です(笑)

豊富な学外連携で、学校教員と外部講師の両輪で生徒を育てる

各学科・コース・系列の特性に応じて、大学・専門学校・企業・施設など、多くの機関と連携を取られています。
学外へ出向く校外研修、来ていただく出前授業などが沢山実施されています。
変化のある授業展開です。

学校の姿勢として、「とにかくいろんな外部との連携をとって生徒たちをバックアップしていきたい!」というのが説明会でもヒシヒシと伝わって来ますし、「繋がり」を大切にされている印象です。

「塾の先生達とも連携していきたい」という思いも伝わります。

説明会の時には、毎回、各塾出身の生徒に現在の頑張りを発表してもらう(塾の先生に高校生になった自分を知ってもらう)ということもされています。
これがとっても面白いんですよ〜♪

さらに新たに、外部の教育支援機関との連携を図るそうです。
普通科のアドバンスコースに難関国公立を目指すための、R奨学生というのを新設されるとのことで、学習塾の費用の一部を学校が支給するそうです! 

そのうち、この学校の生徒で難関大学狙いの子を受け持つ時がきたら、私も学校に掛け合います!


もちろん、学校でも十分なサポートはできているので、筑紫台のシステムだけでやりたいか、学習塾にも通ってさらに磨きをかけたいかは、希望を取るそうです。

学科構成とその特徴

普通科 

4コース編成

学外連携は、福岡大学、九州産業大学、久留米大学、近畿大学産業理工学部、KCS九州情報専門学校、他です。

上に書いた、教員による個別指導、学習ルーム完備大学生サポーターの常駐、新たに学習塾との連携で、生徒をバックアップ。

<アドバンスコース>

<特別進学コース>

<進学コース>

<情報コース>

<普通科の進路実績>

総合学科

5系列ですが、スポーツ科学以外は、系列を跨いで授業が取れたりと、柔軟です。その系列で卒業まで行くということではないです。

学外連携は、中村調理・製菓専門学校、大原専門学校、麻生塾、福岡医療専門学校、西鉄国際ビジネスカレッジ、ころころ保育園、筑紫の里(福祉施設)他。

こちらの学科は、専門学校進学が多いです。

<調理系列>

密かに楽しみにしているこの学校のお土産、学生さんの手作りのお菓子。お菓子屋さんにそのまま売られててもおかしくない、本格派のブールドネージュでした♪パッキングといい、年々レベルが上がっている気がします。

<スポーツ科学系列>

<福祉保育系列>

<公務員進学系列>

<ものづくり系列>

<総合学科の進路実績>

工業技術科

昨年までの「スーパー工業」「エキスパート」2コースの特徴をいいとこ取りして1本化4分野(機械・電気・自動車・建築)を満遍なく学習でき、就職にも進学にも対応できるようになっています。

今年、学内見学をさせていただけて、こちらの科の先生に直接色々とお話しを聞いたり、面白いものを見せてもらえたりしました。

ソーラーボートに、電光パネルに・・、いろんな製作品があります。
素人が見てもサッパリわかりませんが、コンピューター室は、よくある普通にパソコンが並んでる部屋とは違う、ということだけは感じられました(笑)

当初大学進学を目指していたけれど、ものづくりの面白さにハマって腕を磨いていく子、反対に当初就職を考えていたけれど、勉強にハマって大学を目指すようになる子、というように、色々やっていくうちに、途中で方向性が変わる子も結構いるようです。

元工業高校という強みもあり、学内のIT環境も難なく整えられています。効果的なタブレット学習環境の構築も、スペシャリストな先生達のおかげかもしれません。

学外連携は、インターンシップで60〜70社の企業と広く連携。

今年度の求人数は1689社。生徒数が81名なので、ザックリ言っても20倍以上
就職希望者の就職率は100%を継続中。

進学では、福岡工業大学に進学している子もいますね。
近年、この大学、かなり人気です。数年前に私の生徒でここの推薦を受けた子がいますが、蓋を開けてびっくり。前年度と比べて志願者が跳ね上がっていました。その子「よくこれで合格できたな〜」なんて言ってましたが(笑)

「遊ぶために大学に行く」ということが許された、嘘みたいな時代が、昔ありました。

が、今は、大卒だろうと確実に何かしらの武器を身につけていないといけませんから、人気大学も昔とは様変わりしています。

情報技術や工業系は、腕を磨いて技術をものにして、武器となる資格を取って・・で、これから先も将来確実に、引く手数多の人材になることは間違いありません。

パンフレットには、小さい頃から夢だった大工を目指してここに進学してきた女子が乗っていました。昔は男性のイメージの職業も、女子が自ら選ぶような時代になってきましたね〜。

奨学生制度

先に書いた通り、R奨学生が新設されています。他の奨学生と違うところは、学習塾の費用の一部を学校が支給するところです。偏差値の目安は65

また、こちらの学校の奨学金の特徴として、B奨学生のハードルが低く、偏差値50くらいの子も対象になります。

偏差値50のちょうど真ん中の子は、中学時代、特に良くもなく悪くもなくフツーで、目立たない、パッとしない、という子たちだったりします。
それが、高校で「奨学生」となることで、自分に自信が付き、やる気が湧き、グッと伸びる子たちが多いんだそうです。
こちらの学校は、そんな子たちを特に伸ばしたいという気持ちが強くあるようですよ。

女子が気になる制服

パンフレットで知ったんですが、制服が新しくなるみたいです。女子はスラックスも選択できます。

私が思うこの学校の良さ、この学校に合いそうな子

「勉強が好きな人なんていない」「みんな嫌いだけどやってるんだ」という意見があります。それに反論なんですが、実際には、勉強が好き、あるいは勉強が苦にならないという子は、結構います。
そういう子は、普通科に行って、毎日数時間教室で学んで、短大か大学を目指す、というルートはそんなに苦しくないです。時々面倒臭さが訪れたり、自分の苦手にぶち当たって苦労したりしながらも、なんだかんだで最終的には進学に向かって努力していきます。

ここで言っている勉強というのは、小・中・高で主に学ぶ主要5教科を指しています。

問題は、この5教科の勉強が心底嫌いな子の場合です。

中3の段階で、特に大学に行きたいわけでもない、就きたい職業があるわけでもない、自分の将来について「よく分からない」という子は意外と多いです。
で、勉強は嫌いでたまらないのに、結果的に、何となくで、自分が嫌いでたまらないことを自ら取って、短大や大学進学を第一目標(それ以外なし)とした普通科(進学)を選んでいる子も少なくありません。

説明会で先生が、「何となくで普通科というのが一番危ない」と仰っていましたが、本当にそうです。
普通科は、座学での勉強がメインなので、体験や経験的なことが少なくなりますから、自分の好きや適正は、自分で積極的に探さないといけません。
何となくで高校普通科に行って、何となくで行ける大学に行って・・、えー、就職どうしよう、働きたくない・・。これは最悪です。
今は、目的意識が無いと、何ともならない時代です。

授業中寝ながら、高校生活を3年間ボーッと過ごしてしまうくらいならば、普通科以外の選択肢を考えたほうがいいです。

こちらの学校は、外部機関との連携も豊富で、色んなところと関われます。

特に総合学科は、まだ自分の将来をはっきりさせられていない子、特に、勉強が大嫌い!というような子にとっては、様々な経験をしながら自分の好きを見極めやすいところかと思います。
普通科と比べて、活動的な学習の時間が多くて、1日の中に変化があります。学生あるあるの、途中で「やっぱりこっち」の変更にも、対応してもらいやすいです。

いろんな資格取得にもチャレンジできます。5教科の勉強は大っ嫌いでも、資格の勉強は苦にならないっていう子も結構います。資格取得で芽を出す可能性も大いにありです。

また、情報系・工業系の興味が強い、パソコンやスマホをいじりまくってる子はもちろん、ゲームオタクという子も、普通科の情報コース工業技術科が、候補として上がってくると思います。今超話題で、これから有利な資格をガッツリ取って、将来を確実にできそうですよね。

また、部活として、Eスポーツ部が新たに新設されるそうです。今やゲームはスポーツ。ゲームオタクは、徹底的にゲームの世界を極めるのもありかもしれません。

難関大学を目指して勉強一本の子もいれば、自分の好きな分野の学びに没頭する子、自分の好きを探すのに色々体験・経験を重ねる子、と、色んな子が集まっている学校です。いろんな分野の人たちと関わりたい、変化のあるのがいい、視野を広く持ちたい、という子に、とてもいい環境かと思います。

オープンスクール

こちらでは、平日毎日、個別相談会が行われています。
塾対象の説明会の際の学校見学は、普通はどこの学校も集団で回るんですが、こちらの学校は個別に先生が案内してくださいます。
説明会の先生方の雰囲気からも、一人一人に親身になって相談に乗ってもらえそうですよ。

また、11月13日にはオープンスクールがあるようです。まだ申し込みは間に合いますので、気になる方は行かれてみるといいと思います。

まとめ

元は工業高校だったということを昨年聞いて、驚いた学校です。
「あー、だから、コンピューターセンターとか、ソーラーボートとか、専門的なのがたくさんあるのか〜。だから、コロナ下でもサクサク対応されてたのか〜」と納得しました。

現在、ARアプリで、筑紫台高校の校内360°体験も楽しめるとか。

元々の工業系の強みを残して活かしつつ、さらに違う分野の、色んな生徒に合わせた学科作りをして、年々必要に応じて臨機応変に改善しながら、学校をさらによくしていこうとされていて、学校全体の向上心を感じます。

「多様性」という言葉がよく聞かれるようになった今の時代ですから、生徒それぞれが、色んな方面で色んな学びをする学校というのは、時代にも合っているようにも感じます。

また、堂々と「生徒が宣伝です!」と言われてるんですが、これは余程の自信がないと言えないことですね。

しかしながら、昔のイメージはついて回るもので、変化成長している学校の現状は、外部に広まるまでにタイムラグがあったりします。
実際に、この学校を考えていた子が、塾から、昔からのブランド校のほうを進められたというのを以前聞きましたが、これも良くある話です。

今回の説明会では、「ここ数年で、塾の先生に勧められて入った、という生徒も増えてきました」と、おっしゃっていたので、状況は変わりつつあるようです。
説明会に参加して、学校の取り組みを聞いて、生徒たちの実際の様子を見て、といった塾の先生方は、昔のイメージが刷新されて、客観的な判断をされているんじゃないかなと思いました。

 

福岡の県立志向も、随分と変わりつつあります。
就学支援金制度や各私立高校の改善努力によって、私立のイメージは向上していて、「私立は滑り止め」というのは崩壊しつつあります(大学もです)。
一般試験で受けても通りにくいという状況も存在しますし、私立専願も年々増えています。

また、偏差値重視で数字から判断するところから、生徒個人の適性や「好き」から判断しようとされる親御さんが、以前よりも増えてきたな〜とも感じます。

良い傾向です♪

 

今回で、今年度私が参加できる高校の説明会は終了です。なんとか無事に、参加した全ての学校のレポートブログをやり遂げることができました〜♪

 

福岡市近郊は、いい学校がたくさんあって、自分に合う学校が必ずある!!

熊本の田舎出の私の、率直な感想です(笑)
田舎だと、そもそも学校自体があまりないので、選択肢がありません。極端な話し、自分の行く学校はココと、成績1つで決まってしまいます。

実際に家庭教師をやっていても、地方の学生が、行きたいと思える学校が近くになかったりして、学校選びに悩む様子をたくさん見てきました。

福岡市近郊に住んでる子が本当に羨ましいです。地の利ですよね〜。

せっかくチャンスの多い場所にいるんですから、ぜひとも自分にぴったりの学校を選んで、自分にとって最高の未来設計をしていって欲しいなと思います。

 

このレポートブログが、皆さんの学校選びの、少しでも参考になると嬉しいです♪